ナフタリン

日本での防虫対策には、画像のようなピアノ専用の防虫剤を使用する為、
下記のような被害はまずありませんが、エジプトで遭遇した、ナフタリンによる特殊な被害例をご紹介します。
下記のような被害はまずありませんが、エジプトで遭遇した、ナフタリンによる特殊な被害例をご紹介します。
エジプトでは、ピアノ専用の防虫剤を手に入れることは難しく、ご依頼者は薬局やスーパーで売っているナフタリンを使用されていました。
注意
ナフタリンについて
・防虫剤等の原料。量販店でも容易に手に入れることができますが、使用には商品の注意書き等をよく確認することが必要です。
・ナフタリンを直接触ると、皮膚が炎症を起こします。 そのため、使用する際は必ず手袋を装着しましょう。
・誤って食べてしまうと、嘔吐や下痢の症状が現われます。直ちに吐き、医師の診断を受けましょう。その際、水は大丈夫ですが、ミルクなどの脂性のものはナフタリンの吸収を促しますので飲まないようにしましょう。
・ほかの忌避剤と併用するのを避けましょう。一緒に使用すると、薬剤が溶けて液体になってしまいます。設置場所でこのような現象が発生してしまうと、シミを作る可能性があるので避けるようにしましょう。

なんとナフタリンが溶けて液状化し、鍵盤の上にたれこのような状態に。
しかも油分を含んでいるようで、鍵盤部分のパーツが剥がれたものの、普通にはくっ付かない。
しかも油分を含んでいるようで、鍵盤部分のパーツが剥がれたものの、普通にはくっ付かない。

そして結晶化したナフタリン成分が、更にピアノを破壊。

今回のケースで使われていたナフタリン、私が入れたものではないのですが、普通に薬局で購入されたものでしたので、ピアノに限らず、衣類等にも影響が及ぶ可能性があるかもしれません。エジプト在住の皆様、くれぐれもお気を付けください。
ちなみに、見かけが安っぽいわけでもなく、本当に普通に売っているものと変わらないので、気を付けようがないかもしれません。。