ネズミ
その昔、
エジプトの家に入り込んでしまったねずみが賢すぎ、毒を入れたチーズと入れないチーズを置いたら、入れないチーズだけ食べていくし、ネズミ取りの籠を置いても、一向に入らない。
通り道に粘着性のボンドのようなものを置いても、もちろんひっつかない。
最終手段として我が家にやってきたのが、猫のサリーでした。
初日、キッチンでネズミが猫の餌を食い荒らしている音がしているのに、サリーは私のベットに一緒に入り込み、「ニャオ・・・」
と一声のみ。
あれれ・・・
と思いましたが、猫の鳴き声やにおいで、ネズミの方から逃げて行ってくれました。
めでたしめでたし・・・。
ネズミはピアノの下のペダルの隙間部分から入り込んで、たいてい、鍵盤の下部分に巣を作ります。
ピアノの中は、高級フェルトやクロスだらけですからね。
さぞかし暖かいお布団が作れることでしょう。
ネズミ被害(例)
ネズミ被害にあわれたお客様宅での、当社作業1例をご紹介いたします。
弱音フェルトが使えないとだけお聞きしていたので、摩耗してフェルトがダメになったのだと思っていました。
ピアノのふたを外してみたら…
フェルトがない・・
でも、端っこがこんなにゴミの山。
アクションの部分もよく見てみたら・・・
コードがない!
たまにネズミの死骸があったりするので、鍵盤を外す時が一番ドキドキ。
運の良いことに、このピアノの場合ダンパーフェルトは齧られていませんでした。
ダンパーフェルトとは
弦の部分に接しているフェルトで、これが無くなると音が止まらなくなります。しかもパーツ代も高く、修理にも時間が掛かります。
「きれいなお仕事でいいですね!」
と言われることも多いのですが、そんなことないんです。
ネズミの死骸とも格闘しなければいけないです・・・